田辺高校(和歌山県)3年の山下歩里さん(17)と山本ひとみさん(17)は、外国人観光客にアンケートを実施し、津波発生時に避難を指示する田辺市や白浜町の標識が外国人には分かりづらいことを両市町の担当課に報告した。2人は「田辺市や白浜町の海水浴場にある避難指示の看板はほぼ日本語表記ばかり。外国人観光客を守るためにも改善してほしい」と話している。
2人は街中で外国人観光客を見掛けることが多くなったが、南海トラフ巨大地震が起こった時、安全に避難できるのかと疑問に思い、昨夏にJR紀伊田辺駅、白良浜などで外国人観光客30人にアンケートを実施した。
その結果、80%の人が地震や津波が来た時に逃げる場所を「知らない」と答えた。「知っている」と答えた人でも、具体的な場所を知る人はいなかった。
「日本に来て避難表示を見たことがあるか」との質問に35%が「ある」と答え、その多くが「電車の中で見た」と答えた。JR車内の座席ポケットに備えられている、パンダのイラスト入り印刷物のことだった。
2人は昨秋に和歌山市であった「世界津波の日 高校生サミット」に参加。調査結果を発表し、国内外から訪れた高校生と話し合った。そこでの意見を基に、パンダのイラストを入れた津波の避難標識も考え、このほど田辺市や白浜町を訪問。調査や発表の成果を報告し、外国人観光客のための防災について課題を提起した。(2019.5.28(火) 16:45配信 AGARA紀伊民放)
訪日外国人が毎年増加している今、災害発生時にその情報となる避難指示の看板は日本語表記ばかりでわかりずらい!観光立国を打ち出し政府としても活動している中でこの状況はお粗末過ぎるといわれても仕方ありません。和歌山の高校生の活動は防災対策の現状に一石を投じるかもしれません。