セゾン自動車火災保険は、「災害時における自動車の利用」について調査を実施。被災経験者のうち4割以上が、災害時に避難所よりも車中泊を選びたいと回答した。
調査は自家用車を所有している40代・50代の男性を対象にインターネットアンケートで実施。800名(全国)からの有効回答をまとめた。
まず、災害時に車中泊避難を選ぶかとの質問では、「車中泊避難を選びたい」との回答が全体の36.0%、被災経験者では43.1%という結果に。
避難所よりも車中泊を選択する理由としては、プライバシーの確保や感染症リスクの軽減、子どもやペットがいることに対する懸念などが多く挙げられた。
アンケート回答者の内、実際に車中泊避難を経験したことのある42名にフォーカスすると、車中泊選択意向は42.7%と被災経験者の割合と大きな差はないが、「屋内避難を選びたい」と回答した人は57.1%(被災経験者39.7%)と高くなっている。
その理由の一つとして、事前の準備不足から来る、車中泊の過ごしにくさが考えられる。
災害に備えて緊急用具や防災用具を車に積んでいるかとの質問では、37.6%が何らかの用具を積んでいると回答。その割合は地方よりも三大都市の方が高く、特に被災経験者だと半数以上となっている。
しかし、具体的に車に積んでいる防災用具を聞いてみると、全体では「とくに何も載せていない」が62.4%、非常食や飲料水(9.4%)、携帯用トイレ(9.6%)については1割にも満たない結果となった。
車を利用しての避難生活・車中泊を行うにあたっては、十分な備えであるとは言いにくい結果となった。
車中泊経験者のうち「屋内避難を選びたい」と回答する人が半数以上であるのは、こうした準備不足による車中泊経験があるためと推測できる。
実際、車中泊避難を経験した人に限って見てみると、ブランケット(21.4%)や非常食・飲料水(19.0%)の搭載率が未経験者に比べて高くなっている。
自然災害のような予期せぬ事態では、必ずしも屋内へ避難できるとは限らないことから、車中泊経験者ほど過去の経験を生かし、いざという時には車中泊を行えるよう、こうした用具の準備をしていることがうかがえる。(2020.10.26(月) 18:30配信 Response)
コロナ禍の現代においていざという時に車中泊を選択する人が多くなりました。また、キャンピングカーの需要も多くなっています。在宅避難をするにせよ、車中避難をするにせよ準備が必要です。平時にリスクを知った上で、そのリスクに適した対策準備をしておきましょう。