調理をするための水も、ちょっとした洗い物の水も、キャンプでは、すべて自分で運ばなくてはなりません。

ふだん蛇口をひねればいくらでも水が出てくる環境にいると、不便に感じることでしょう。しかし、水の大切さを知るいいきっかけにもなるはずです。

アウトドアライフアドバイザーの寒川 一(さんがわ・はじめ)さんが、キャンプでの水の使い方を教えてくれました。 

■キャンプでは水が手元にほしい 改めて考えると、水道というのはとても便利です。

家庭の台所なら、水道と、火を扱う場所は隣り合っていて、鍋に水を入れたり、洗い物をしたりするのも楽ちんです。

しかしキャンプ場では、水道はバーベキューエリアやトイレのそばにあることも多く、水が必要になるたびに水道まで歩いて行くのは大変です。

そこでキャンプでは水を手元に置いておけるよう、2Lのペットボトルや、ポリタンクを用意しましょう。

ポリタンクはさまざまな容量があるので、家族の人数に合わせて選んでください。

写真のように、蛇口がついているタイプなら水道のように使えて便利です。

わざわざ買うのは……という方でも、ポリタンクは防災の観点からも自宅に用意しておいて損のないものだといえます。

この際、購入を検討してみてはいかがでしょうか?

■用途ごとに水を使い分ける 蛇口つきのポリタンクが1つあれば、たくさんの水を運べますし、水道のように使えて便利です。

ところが、手や食器を洗う水は思ったよりも使う量が多く、あっという間になくなってしまいます。

そこで、使う水を用途ごとに分けて節約し、水の総量を減らすようにしましょう。

まず大事なのは、直接飲めるきれいな水。これはペットボトルの水と決めておきます。

また、お湯を沸かしてコーヒーを入れたり、調理の煮炊きで沸騰させるような水は、水道からくんできたものでいいでしょう。

写真のようにポリタンクに入れてもいいですし、ペットボトルにくんで、飲み水とは区別しておきます。

また、手を洗ったり食器を洗ったりする場合は、バケツの中に水がたまるようにして使います。

ちょっとした汚れ物などは、このバケツの水を使うようにすれば、水を無駄にしません。(2020.6.17(水) 15:00配信 NHKテキストView)

キャンプは防災教育には最適です。親子でキャンプをするといろいろと気づきがあると思います。自然の中でその環境に順応して生活することで自然と知恵が身につきます。