防災について家族で考えるのは大切だとわかっていても、どこから取り組めばよいのかわからないかたも多いのではないでしょうか。3人の子どもを持つ母親でもある、危機管理アドバイザーの国崎信江さんに、家族の防災について伺いました。

■インフラがなくても何とかなる経験値を

東日本大震災の際、避難所で接した子どもたちには、防災プログラムに意欲的に取り組む子どもと、無気力で参加しない子どもにわかれる傾向が見られました。話を聞くと、意欲的な子どもはキャンプなどで「不自由・不便な生活」を経験していました。避難所のつらさを克服する「生きるチカラ」を備えていたのです。

たとえば、半日自宅を断水にしてみる、断ガスや断電気を実践してみるなど、災害への経験値を上げておくことは大切です。経験値が上がると、インフラがなくても何とかなる、と「心の準備」ができます。また、避難生活の疑似体験を重ねることで、各ご家庭に適した防災グッズと、その適量が把握できるようになるでしょう。

■家族で連絡が取れなくなった時は?

電話やインターネット環境といった通信インフラが使えなくなった時、家族でどう連絡を取り合うのかもポイントです。そこで、事前に家族で待ち合わせ場所と時間を決めておきましょう。私の家族の場合、避難所にもなっている自宅近くの学校のバスケットコートの下が待ち合わせ場所です。9時と15時の2回、各20分ずつ待つことにしています。

また、ふだんから携帯しておきたい防災グッズのおすすめは、「ガーゼ」です。タオルよりかさばらず、吸水性も高いのでさまざまな用途に使えます。ほかにも、出血した際に止血できるパッド、助けを呼ぶ時に使うホイッスルなども持っておきたいですね。最近は公衆電話のかけ方を知らない子どもが多いため、慣らしておくとよいでしょう。

■自分で自分を守るために

家族が離ればなれの時に災害が起こってしまったら、保護者は子どもを助けることができません。だからこそ、常日頃から防災について親子・家族で考え、実践し、自分を自分で守るための「生きるチカラ」を培っておいてください。(2020.4.16(木) 18:04配信 ベネッセ教育情報サイト)

家族でいざという時にどうするかを話し合って決めておくことはとても重要です。それもアナログが基本です。ライフラインが止まった時はあらゆる電子機器は使用不能になります。非常事態宣言が発令していることでご自宅で過ごす時間が多い今、そういう話題で家族でお話をしてみてはどうでしょうか!!