感染者数が増加する中で災害にあった場合、安全が確保できるのなら避難所ではなく自宅内の安全な場所での避難も検討しましょう。避難所では手洗い、咳エチケットの徹底を。

避難の検討

 

新型コロナウイルス感染症が収束しない中でも、災害時には、危険な場所にいる人は避難することが原則です。事前にハザードマップを確認し、自宅での安全が確保されているかを確認しましょう。

◆ハザードマップを確認

◆警戒レベルと避難行動を確認

知っておくべき5つのポイント

  • 安全な場所にいる場合は避難場所に行く必要はありません
  • 避難先は小中学校・公民館だけではありません。安全な親戚・知人宅に避難することも考えてみましょう。
  • マスク・消毒液・体温計が不足しているので、自ら携行しましょう。
  • 市町村が指定する避難場所、避難所が変更・増設されている可能性があります。災害時には市町村HP等で確認しましょう。
  • 豪雨時の屋外の移動は車も含め危険です。 やむをえず車中泊をする場合は、浸水しないよう周囲の状況等を十分確認して下さい。

親戚や友人の家等への避難の検討

  • 避難生活が必要な場合は、避難所が過密状態になることを防ぐため可能な場合は親戚や友人の家等への避難を検討しましょう。

避難=避難所ではない(垂直避難のすすめ)

災害が起きそうなときは、近所の体育館や公民館に避難することだけが選択肢ではありません。

外が真っ暗だったり、浸水していたり、避難することが危険な状況のときは、自宅のできるだけ上の階や、近くにある頑丈な高い建物に避難することが大切です。

これを「垂直避難」といいます。土砂災害の可能性もあるため、山からできるだけ離れた部屋を選ぶなどして、最低限の安全を確保しましょう。

自宅療養者等の避難の検討

  • 新型コロナウイルス感染症の軽症者で自宅療養等を行っている場合は、各都道府県の電話相談窓口へ事前に相談しましょう。

健康状態の確認

  • 避難生活開始後も、定期的に健康状態について確認しましょう。

避難所での感染を防ぐポイント

手洗い、咳エチケット等の基本的な対策の徹底

  • 頻繁に手洗いをしてください。特に手すりやドアといった共用部分に触れた時などは手洗いをしましょう。
  • マスクがある場合は持参のうえ正しく着用し、咳エチケット等の基本的な感染対策を徹底しましょう。

十分な換気の実施、スペースの確保等

  • 避難所では換気を心がけ、人との距離をとって感染を予防しましょう。可能な限り密閉・密集・密接の「3密」を避けてください。

避難する場合持っていったほうが良いもの
  • ウェットティッシュ
  • マスク
  • タオル、てぬぐい(マスクの代わりに)
  • 体温計
  • 消毒液
  • スリッパ
  • 歯ブラシ
  • 着替え

夏に被災した際の防災グッズ

  • 蚊などの虫対策
    蚊取り線香や虫除けスプレー
  • 暑さ対策
    コールドスプレーや瞬間冷却剤、電池式の扇風機、うちわ、汗拭きシートなど
  • 熱中症対策
    水と並行して、経口補水液(OS1)などの塩分も摂取できる飲料、塩分タブレット、ゼリーなど水分量の多い非常食、帽子やUVカットの上着など

避難したとき、気をつけるべきポイントは?

どのような場合、避難所を利用するべきなのか。被災のリスクと感染のリスクとを天秤にかけ、判断をすることが避難をする人々にも求められます。

公衆衛生の専門家、浜松医科大学の尾島俊之教授によると
「避難所での避難には一定の感染リスクがあることから、ハザードマップなどを確認して、自分の家が実際に危険なエリアである場合、また住み続けることが困難な被害がある場合には避難をするのが良いでしょう」
また避難所だけでなく「親戚や友人の家などで、比較的広さに余裕があるところに避難が可能な場合は、そうした場所へ避難するのも良い」としました。
「大きな規模の災害が発生した際には、水、食料、マスク、消毒液、ウエットティッシュなどを避難に差し支えない分量で持っていくこともあり得るでしょう」
天気の良い日は外に出て、適宜距離を置きながら散歩や体操をする、心の状態にも気を付けて相談するといったことも重要だと強調しています。(2020.4.13公開 6.4更新 アフロ)

多くの場所で河川が氾濫して甚大な被害が発生しています。早期の避難が命を守る唯一の手段です。ためらわず、避難しましょう。