今月に入り、関東とその周辺で地震の観測が相次いでいる。微震(震度1)や軽震が主だが、これを大地震の前震だと危惧する意見も出ている。日頃の防災備蓄はもちろんだが、地震が起きてからの情報取得も重要だ。

茨城県、その沖合で発生している地震は「フィリピン海プレート」のズレが原因とされ栃木県などの内陸部は断層型の地震とされる。気象庁はそれぞれに関連性はないとしているが、不気味であることに代わりはない。首都直下地震は今後30年以内に70%、南海トラフ地震は同80%。この2つがどちらも“起こらない”確率はわずかに6%しかないことになるのだ。

内閣府の想定では、首都直下地震の最悪ケースは「冬の夕方、風速8メートル」で発生する場合。まさしく今の季節にあたる。死者は2万3000人、うち8割が火災によって命を落とす。しかも、がれきが散乱する状況では消防車も救急車もアテにはならない。中央防災会議の想定を見ると、首都直下地震の1週間後の状況は、電気が1都3県で約5割(23区も5割)が停電したまま。水道も約2~3割(23区は3割)が断水している。大切な家族を守るには、正しい情報を適切に得ることがカギになる。

■大地震を自分なりに予測するには「Yahoo!天気・災害/リアルタイム震度」

11月から「Yahoo!天気・災害」のサイト上部に「今の揺れがひと目でわかる『リアルタイム震度』」として情報を提供している。国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)が設置した全国1000カ所以上の地震計の計測データを活用したものだ。「気象庁の地震計と一部共有していますが、地震の揺れが、毎秒の地図上の色の変化で確認できます。これらの情報が民間企業に提供されるのは初めてのケースです」(防災科研の広報担当者)

震度の強さ順に、青、緑、黄色、赤で表示されるが、これを見れば一目瞭然。もっか、関東地区の大部分が緑や黄色に染まっている。ズブの素人が地震発生を予測するのは危険だが、ある程度の参考にはなる。

■車で東京から脱出するには「TOYOTA 通れた道マップ」

大震災後には、東京を捨てて他地域の親族や縁者の元に身を寄せようという人は多い。しかし、車で物資を調達する被災者らのため道路は大渋滞が予測される。その際に使えそうなのが、トヨタの道路情報サービス「通れた道マップ」。トヨタ車の一部には盗難対策などで車載通信機が装着されている。このデータを利用したもので、実際に車が走って通行できた道路がわかるのだ。もちろん、通行止めも把握できる。

■給水車や救急隊員が今どこにいるか知りたい「ビット・パーク/ここココ」

地震発生後の避難生活の中で「救急隊員」「消防車」「救急車」「医療派遣チーム」「重機」「給水車」の位置がわかればこれほど便利なことはない。「今のところは自治体や団体向けではありますが、GPSの位置情報を活用することで、消防車がどれくらいで到着できるのか、給水車がどの小学校にいるのか現在位置がわかります。広域災害時に自治体の対策本部に設置し、人員の配置にも役立ちます」(ビット・パークの広報担当者)近い将来、タクシー配車サービスのように、どこにいるかアプリで見られる。

■助けを家族や警察に最短で通報する「iPhone/緊急SOS機能」

iPhoneには一刻を争う場合の「緊急SOS」機能がある。iPhone7以前の機種は電源ボタンを5回押す。8以降の機種は電源ボタンといずれかのボリュームボタンを同時に長押し。すると、「ブー、ブー、ブー」という警告音が出て、その画面を左から右にスワイプすると「警察110」「海上保安庁118」「火事、救急車、救助119」が表示される。そこをタップするだけで通報できる。端末の位置情報が緊急連絡先に伝えられるため、声が出せなくても自分のいる場所を知らせてくれるスグレもの。緊急連絡先や血液型などを登録しておくことも可能だ。同様のサービスはAndroidにもある。(2019.12.12(木) 9:26配信 月刊ゲンダイDIGITAL)

災害が発生したとき、一番必要なものは情報です。情報がなければ行動することも出来ません。現代においてその情報を得る手法として一番重要なアイテムはスマートフォンを代表するデバイスです。デバイスに必要なアプリケーションをインストールしておいて日ごろから操作するようにしましょう。携帯キャリアのドコモでは携帯電話を利用した防災教室を無料で行っています。参加してみてはいかがでしょうか!!