共働き家庭はどうしても子どもと離れる時間が長くなります。そのとき、もし大災害が起こってしまったら……。

考えたくはない未来ですが、想定し、準備しておくことはとても重要なことです。多くの被災されたお母さんたちの経験を踏まえ、今回のテーマは「災害に強い家」です。

「強い家」は緊急時のよりどころになる。今回は、長い時間を過ごす「家」を選ぶときに重要な「地域」について、防災の視点から考えてみようと思います。なぜなら、災害はいつ起こるか分からないからです。ぐっすり寝ている時間帯かもしれないし、自分だけが留守のときに起きるかもしれません。災害に耐える「強い家」は、たとえ家族が離れ離れになっても、安心できる心のよりどころになります。

■ハザードマップでチェックしておくべきポイント 

皆さんは、ご自宅付近の「ハザードマップ」をご覧になったことがありますか? 昨年7月に起きた西日本の豪雨災害で大規模な土砂崩れがあった地域は、実はハザードマップで土砂災害危険地域として警告されていた地域であったことから、その重要性がメディアで取り上げられました。しかしながら、ハザードマップは各地域の避難所・給水所情報の他、揺れやすさや浸水危険度なども細かく示されている重要な防災アイテムです。ご自宅の近くが、どの災害に強くて、弱いのかを知る大きな手掛かりになります。ぜひ一度じっくり見直してみてください。

ハザードマップで、チェックしておくべきポイントを以下にまとめました。

●津波・洪水・浸水の危険度
●倒壊の危険度
●火災の危険度
●火山の危険度
●液状化の危険度

仮に、今お住まいの地域が上記に当てはまる場合でも、引っ越しをすすめるというわけではありません。危険がある場合、それを自覚し、家族全員が速やかに、冷静に避難できることが大切なのです。津波の危険性が高い地域であれば、高台を家族で確認しておきましょう。火災が多い地域であれば、家族で広域避難所を確認しておきましょう。

地域の防災には、ハード面の安全性とソフト面の安全性の両方が必要です。

「家」の防災を考えたとき、家具の転倒防止や物の備えを進めることに注意が向いてしまいそうですが、まずは家そのものが立っている地域を見直してみると、本当に必要な防災が見えてきます。毎日リラックスして、幸せを感じるためには、住み心地がいい家が一番。今のお住まいが心地よいのであれば、より安全性を高める工夫を考えてみてください。お引っ越しなどをちょうど考えている場合は、一つの視点として、防災面を加えることをおすすめします。(2019.2.18(月)12:00配信 日経DUAL)

自分が住んでいる場所が昔はどんな場所だったのかを知ることは防災対策をおこなう上でとても大切なことです。それは町名でも知ることが出来ます。古代には地名をつけるときに目印になるなるものを名前にしたので、地形をあらわしているケースが多いのです。そのため、昔の地名から災害の可能性を読み解くことが出来るのです。例えば「梅」がつく地名のところは埋め立てたという意味だったりします。地名には先人からの危険のメッセージがこめられているのです。過去を知ることで未来をつなぐことが出来ます。