消防・防災用品を扱う西谷(にしや)(山形市、西谷金蔵代表取締役)は、ママ目線で選んだグッズを詰め込んだ防災ボックスを3月11日に発売する。その名も「断水時に便利なアイテムが入っている。でも、ちょっと足りない防災ボックス」と銘打ち、水なしで使える衛生用品や子どもがおいしく食べられる非常食を集めた。

3児の母で、東日本大震災を機に防災士の資格を取得した西谷友里(ゆり)さん(34)を中心に企画した。震災以降の余震に加えて台風などの災害があるたびに、ママたちから防災ボックスを要望する声が大きくなっていったという。同社が開くパパママ向け防災講習の参加者や、友里さんの子育て中の友人たちに聞き取り調査をし、ボックスセンターY-biz(ワイビズ)のアドバイスを受けた。

「断水時に便利」とうたってはいるが、水は「自分で備えられる」「避難所にある」との意見が多かったため外して、ほかのグッズを充実させた。衛生用品は指サック型の歯ブラシシートや、洗い流す必要がない手袋式シャンプーなどを用意した。非常食は味を重視し、湯を注ぐだけで食べられる「わかめご飯」や「ドライカレー」など子どもの好みに合わせた6種類をセレクトした。いずれも友里さんが自身の幼い子どもたちに試したところ、おいしく食べ、嫌がらずに歯磨きや洗髪ができたという。

防災ボックスは▽手軽に試せる3千円コース(非常食6袋、使い捨て容器など)▽衛生用品を加えた6千円コース(非常食8袋、簡易トイレも)▽非常食16袋と豊富に備えたギフト用9千円コース-の3種類。友里さんは「子育てや仕事に忙しいママが防災グッズを自分で完璧にそろえるのは大変。この商品が家庭の防災対策のきっかけになればうれしい」と話す。(2020.2.25(火) 20:16配信 山形新聞)

女性目線の防災対策はとても大切です。これまでの防災対策は男性目線ばかりでした。子供やお年寄りがいる家庭の備蓄一つ取ってみても男性目線ではできません。これからは防災のジャンルにおいても女性が活躍できる環境をつくる必要があります。